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発達障害のわたしが、映画「ギフテッド」を見て感じたこと

映画「ギフテッド」を見た感想

発達障害とともに語られることの多い「ギフト」。

映画「ギフテッド」も特別な才能をもった少女のお話ということで、何か自分にも参考になるだろうかと思って見てみました。

その結果、当事者よりも、ぜひ子どもを育てる大人に見てほしいと思う映画でした。

以下、わたしが「ギフテッド」を見て感じたことです。

※映画の内容にふれていますので、未見の方は了承の上で読み進めてください。

                                                                                         
                                                                                         

映画「ギフテッド」とは

「ギフテッド」の大まかなストーリーと予告です。

生まれて間もなく母を亡くし、叔父に育てられた7歳のメアリー。
突出した才能=ギフテッドを持つために、大好きな叔父から引き離されそうになる──

映画「ギフテッド」公式サイトより

数学に特別な才能を持つ7歳のメアリー。彼女の人並み外れた才能を伸ばすのか、子どもらしく普通の生活を送らせるのか、何が大切なのかを考えさせる映画です。

(ちなみに、主演はキャプテン・アメリカのクリス・エヴァンスです)

「ギフテッド」を見て大切だと感じた3つのこと

冒頭に書いたように、わたしが「ギフテッド」を見たのは、何か参考になることはあるかと思ってのことでした。

メアリーの「ギフト」は驚異的な数学の才能。わたしはといえば、取り立てて秀でたものはありません。残念ながら、ギフトらしいギフトは、未だ見あたりません。

才能という視点から見ると、メアリーとわたしは全然違いました。

それでも、わたしにも共通する、3つの大切なことがありました。

それは次の3つです。

  1. 理解者
  2. 本人の気もち
  3. 興味を伸ばすこと

順番に説明していきます。

理解者

メアリーの叔父フランクは、彼女の良き理解者です。

フランクのメアリーへの対応がとても良いなと感じました。

メアリーは数学の天才ですが、一方でまだ7歳の子どもです。

大人びたところもありますが、7歳の彼女には理解できないこともあります。そういう彼女のわからないことを、きちんと噛み砕き、言葉を尽くして説明します。彼女の視点に立つことができます。

そのフランクの姿勢は、メアリーが自分の世界を作っていく(成長していく)のにとても良い方向に作用すると思いました。

彼女を理解して対応することで、メアリーの自己肯定感が育まれると感じたのです。

というのも、わたし自身が20代で夫と出会うまで、自分を理解してくれる存在がなかったので、自己肯定感がものすごく低く育ってしまいました。(夫のおかげで、現在は自分自身も理解者です)

本人の気もち

大人というのは、「子どものために」良かれと思って行動することがあります。

メアリーの祖母も、(自分本位なところもありますが)メアリーの才能を伸ばすことがメアリーのためになると思って行動します。

祖母の気もちもわからなくはないですが、その結果、メアリーを傷つけるようなことになります。

どんな才能があろうとも、それを伸ばすかどうかは本人の気もちを1番に考えることが大切だと思いました。

なぜなら、将来的に「あのときの大人の対応は正しかったのだ」と気づくこともありますが、逆に自分自身を生きられない子どもは「生きよう」という意志さえ奪われてしまうこともあるからです。

わたしはこの数年、自分自身を育て直す気もちで生きています。自分で自分の気もちを聞いてあげ、それを大切にすることで随分生きやすくなってきました。

興味を伸ばす

本人の気もちを大切にした上で、本人の興味を伸ばすというのは大切なことだと思いました。

メアリーにとっては数学でしたが、例えば一見なんの役に立たないようなことであってもです。

興味のあることだと、自発的に学び、行動します。それによって、周りの大人が思いもよらないところへ到達する可能性があると感じます。

逆に、興味のあることを取り上げられてしまうことは、子どもにとってアイデンティティーを奪われることではないでしょうか。

わたしは最近になってようやく、興味のあることを自分にさせてあげられるようになりました。子どもの頃に、「くだらない」「役に立たない」と言われていたので、なかなか自分に許可することができなかったのです。

興味のあるものは、それだけでわたしに喜びを与えてくれます。先ほどとは言うことが逆になりますが、例えどこにも到達しなくても心が満たされます。

バカになっても普通に育てばみんな喜ぶ

「バカになっても普通に育てばみんな喜ぶ」

これは、映画の中で印象に残ったフランクのセリフです。

メアリーのよき理解者であるフランクから発せられたこの言葉は、いかに「普通」ではないことが大変かを物語っていると感じました。

世間や周囲は「普通」を求めます。

わたしも身に覚えがあります。

「普通」ができないわたしにとって、それはあまりにも苦痛なことでした。「普通」でなくとも、それでいいと思えることはとても重要です。

そんなことは十分承知しているフランクがそう言ってしまうほど、世の中の「普通」以外への理解の低さが伺えます。

最後に

「ギフテッド」を見て感じた3つの大切なことと、印象に残ったセリフ。

3つの大切なことは、メアリーに限らず、誰にとっても大切なものです。

そして、セリフから感じた課題。

これらのことを、ぜひ、子どもを育てる大人たちに見てもらい、考えてもらえたらいいなと思いました。

(あるいは、過去のわたしの周りの大人たちに知っておいてほしかったことなのかもしれません。)

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