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「嫌われる勇気 自己啓発の源流 アドラーの教え」を読んだ感想です

「嫌われる勇気」を読んだ感想

少し前に、2016年のベストセラー「嫌われる勇気」を読みました。

アドラー心理学の考え方は、とてもしっくりきました。

ずっと生きづらさを感じてきましたが、そんなわたしでも幸せになれると思えました。

特に印象に残ったところを記しておきます。

                                                                                         
                                                                                         

「嫌われる勇気」とは

「嫌われる勇気」は、2013年に出版され、2016年にベストセラーとなった本です。

著者は岸見一郎さん、古賀史健さん。

内容は、悩める青年が哲学者(哲人)のもとを訪ね、哲人からアドラーの思想や考え方を教わるというものです。

わたしは抽象的な話が苦手です。
目に見えないものについては、よく理解できません。
けれども、青年の話はとても身近な悩みなので、概念の把握が難しい哲学という題材でもすんなりと理解できました。

本屋さんで大々的に展開されていたので、読んだことはなくても「表紙を見たことがある」という人は多いのではないでしょうか。

「幸せになる勇気」という続編も出ています。

「嫌われる勇気」印象に残ったところ

本を読み、アドラーの考え方は、生きていく上での指針になると思いました。

生きづらさを感じていたわたしには、しっくりくるところがたくさんあったからです。

その中でも、とくに印象に残ったところを挙げていきます。

「トラウマは存在しない」

アドラーは、過去に何があったとしても、その経験をふまえてどう生きるかが大切だと説きます。

「トラウマは存在しない」と言い切ります。

これは、一見、乱暴な言葉にも思えます。
しかし、過去のできごとをどう意味づけするかによって、自分の生き方を選ぶことができると言っています。

過去に何があったとしても、幸せになることができるということです。

わたしは、つい、過去のできごとに振り回され、立ち止まってしまうことが多いです。
しかし、アドラーに言わせると、それは「先に進みたくない」から、「過去を理由に立ち止まっている」となります。

「過去のできごとのせいで動けない」のではなく、「自分が動かないだけ」だということです。

この事実を受け入れるのは、勇気がいります。でも、その視点を持つことで、幸せへの道が開けそうです。

「人生はシンプル」

人生はシンプルであり、すべての悩みは対人関係の悩みであるといいます。

しかも、対人関係の悩みは、「他者の課題には介入しない。自分の課題には誰ひとり介入させない」ことで、一気に解消するといいます。

これは、

「自分の問題は、自分の問題」、

「他人の問題は、他人の問題」ということであり、

どんなに親しい間柄(家族など)であっても

手出し口出しをしない、させない、ということです。

わたしは、この課題の分離が苦手でした。

今でこそわかるのですが、わたしは親との関係がいびつでした。

親は、わたしの課題につねに介入していました。

本来なら、わたしが考えて結論を出さなくてはいけないことも、親の顔色で決めていました。

「自分で決めなさい」と言われ、自分で答えを出したとします。

その答えに親が不服そうにしていると、親が気に入るような答えに変更しました。

そうしないと、親が不機嫌になったり、圧力を掛けてくることが多かったからです。

人は「この人と一緒にいると、とても自由に振る舞える」と思えたとき、愛を実感することができる。

「嫌われる勇気」より

(わたしと親の関係は、これとは程遠かったと思いました。)

そうするうちに、自分の課題を自分で解決することができなくなりました。

介入がくり返された結果、子どもはなにも学ばなくなり、人生のタスクに立ち向かう勇気がくじかれることになる

「嫌われる勇気」より

まさに、このような状態になりました。

また、わたしの課題に他人(親)が介入することが通常だったので、わたしも他人の課題に介入するのが当たり前のように思っていました。

そして、「自分の課題を自分で解決できない」「他人の課題に巻き込まれる」という「わたし」が形成されてしまった気がします。

たしかに、それでは人生が複雑で生きづらくなるわけだと思いました。

自分の課題だけに向き合い、解決するなら、ずっと人生も物事もシンプルになります。

最後に

「嫌われる勇気」を読んで、

  1. 自分の人生は自分のものだと自覚すること
  2. 他人の課題に介入せず、自分の課題に介入させないこと

この2つを実行するだけで、人生は大きく変わるかもしれないと思いました。

けれども、わたしは「嫌われる勇気」を人に勧めようとは思いません。

なぜなら、本にもありますが、アドラーの思考は劇薬だからです。

気になった人が手にして納得することが大切で、わたしが押し付けても意味がないなと思うからです。

でも、読んでみてしっくりくるならば、試してみる価値はあると思います。

わたしにとっては、これからの人生を大きく変える可能性がある本だと思いました。

しかし、「嫌われる勇気」と続編「幸せになる勇気」に書かれていることを実践するには、長い年月がかかりそうです。

日々コツコツとやるべきことをやり、迷ったり悩んだりしたら本を読み、少しずつ身につけていければいいなと思っています。

関連記事>>>「嫌われる勇気」続編の「幸せになる勇気」を読んで。心の三角柱の話

                                                                                         
                                                                                         
                                                                                         
工夫、行動(療法)
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